Knight Models KMV-008 “Ms.Marvel” -2

昨今突然の大雪に見舞われたるこの帝都東京で、しんしんと、と表現するにはいささか暴力的にも過ぎるような雪を眺めつつ、何くれとも無く机の上に転がる未完成のフィギュアを眺めておりましたら、何やら降りてくる物がありまして。もう数年もじっとそこに佇んでいたフィギュアに哀れを催した、と言えば余りに詩的に過ぎるとはいえ、何やらこの一体だけは、この一体だけは完成させてやらねばならぬような気がして、久々に心のクラッチを模型に入れたのです。

さてこのフィギュアの塗装に関する前回のエントリを見れば日付は2011年。2011年と言えば我が親愛なるロシア娘に会う為に、ニューヨークはマンハッタンに弾丸ツアーで飛んでいった年でありました。思えばその日も記憶の中に、流れ流れて早数年。なんと時の経つのの早い事でしょう。幾ら当時の手前が総力を尽して塗装していたとは言え、矢張り手前も伊達にあれから数年フィギュアを塗っていないわけで、放置されていた彼女の塗りはいささか稚拙に見えるわけで。或いはそう感じられるという事は自分自信が着実に前進している事の証左とも言えるわけで、少し嬉しくなりました。

さてこのMs.Marvel、キモは何かと言われれば艶やかに伸びる脚では無いのではないかと思うのです。白人の白と言うよりも寧ろピンクである肌がスラリと地から伸び、そこから漆黒のコスチュームに続く。旨の黄色が鮮やかなコントラストを作りだし、矢張り艶かしい方、背中が覗く。これこそがMs.Marvelなのではないかと思うのです。で、あるならば、矢張り脚を、肩を、そしてその尻を、総力を上げて塗ってみせようと、そう手前は腹を括ったのです。

IMG_3379で、塗ってみた結果がコチラ。塗装を剥ぐ事なく上からひたすらファレホを重ねていく手法で修正をしておりますが、中々艶やかでエロい色になっているかと思います。

しかも嘘臭くない、手前がカナダで見てきた白人の肌色を再現できているのではないか、との自信があります。過去にパワーガールのフィギュアを買った時にも書いたような気が致しますが、アメコミのヒロインが、如何なる形態であれ「正義」の執行者がそこに居る時、それをしっかりと支えるのは、矢張り鍛えあげられた、「足」というよりも寧ろ「脚」という文字こそが相応しい、二本の、逞しい御御足であるべきであると手前は思うのです。その意味で、今回の此の脚は、一歩自分が理想とする脚に近付けたのではないか、そんな自画自賛をしているのです。

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使用下塗料はベース色にファレホのModel Color 70804 (036) “Beige Red”、シャドウとしてPanzer Aces 343 “Shadows Flesh”、ハイライト色としてModel Color 70815 (017) “Basic Skintone”という組み合わせ。この三色を使って5階調を作って塗装。女性の肌は余りシャドウをキツくしすぎると色々と辛い部分ではあるのですが、コミック版Ms. MarvelのVol1表紙を参考に結構ガッツリと陰を落しております。そういう意味では自分にとって割と冒険している、と言っても良いんじゃないかしら。恐らく、この尻と脚の塗装だけで普段手前が一体の1/35フィギュアを塗る際にかける労力の数倍をかけていると思われますが、それでも尚後悔など一片も無いのは、このMs.Marvelが全アメコミキャラの中でも五指に入る程好きだからなのです。

そんな訳で久し振りにクラッチを繋ぎ、かなりのモチベーションで筆が動いております。ホワイトメタルが劣化しないのを良い事に又数年の放置期間に入る可能性も御座いますが、生温かく御笑覧あれ。

じゃあ、今日はここまで。