[非模型話]Rollei Ortho 25というフィルム

Rollei Ortho 25というフィルムがありまして。その名の通り今では珍しくなったオルソパンクロマチックフィルムでございます。オルソクロマチックフィルムは赤が写らない。厳密に言うと赤い光では感光しないフィルムで、現在の一般的な全ての可視光に対して反応するパンクロマチックフィルムよりも古い形態のフィルム。手前はコイツが非常に好きでして、そういえば一本死蔵していたな、と思い出し、Contax IIに最近お気に入りのBiometarをつけてフラッと街を撮りに出かけました。

img122

このシャープさ! ISO25という常用限界に挑まんとする低感度フィルムの一つではありますが、この画を見れば文句を我慢して使おうかな、という気になろうという物。日の丸の真ん中とぼんぼりの赤が黒く落ちている事に御注目。

img115

浅草寺。この威風堂々たる佇まいにこそ人々は仏陀の慈悲を見たのでしょう。レンズの製造された時代が時代なので逆光にはとにかく弱い。とはいえこれだけ暗部を潰れず描写してくれるのであれば文句はないかな、と。

img133

秋葉原高架下。手前が秋葉原に通い出したのは小学生の頃でした。まだ音楽はCDかMDで、スマホなんて物はなく、ヤマギワソフトの無限に続くかと思ったようなCDの量に衝撃を受けて。この高架下にだけは当時の空気がまだ少しだけ残っているような気がして、どうしても好きです。

Rollei Ortho 25はかなりコントラストが強めなフィルムなので、やや攪拌は少な目に、ちょい短か目に。Rodinalでの現像なので粒子が目立つと言えば目立ちはする物の、恐らくPerceptol辺りでやれば幸せな感じに。これでもう少し入手性が良ければ最高なんですガガガガ。

  • 現像:Rodinal 1:25、4分
  • フィルム: Rollei Ortho 25
  • ボディ: Zeiss Ikon Contax II
  • レンズ: Carl Zeiss Jena Biometar 35mm F2.8

じゃあ、今日はここまで。