帰国まであと二日となっり落第も無さそうで何とも幸せにやる事が無い暇を楽しんでおります。先日まではマイナス25度前後をウロウロしていた気温も今日はマイナス2度ぐらいと雲泥の差。ジャケットの前を閉めなくてもいい気候ってのはそれだけでも有り難いよね。
ちなみに先日マイナス20度前後の日に外出し室内に入った所、程良く冷却された手前の眼鏡に触れた空気、というか湿気がレンズの上で凍結し、一瞬でレンズに氷が張りました。そんな経験人生初だよ。
さて、今日もConcord Publishingの本を紹介。一冊20ドル前後と割と手の出しやすい価格設定なのが嬉しい。
ドイツ兵の資料シリーズであるSOLDATの(2)、タイトルを和訳すると≒「1943から44年の東部戦線におけるドイツ兵」という事で、割と戦局が悪くなってきた頃のドイツ兵の資料。
構成としては前回・前々回紹介した本と同じくスタンダードな構成。編成については3ページ程割いて軽い説明がある物の、そちらを期待して買う本じゃないな、という印象。まあ当たり前か。
カラーイラストは「43年7月クルスク 第86歩兵師団:G41と手榴弾袋(参考:アンドレアの第一次世界大戦ドイツ突撃兵)を持ったGefreiter (下級上等兵?)」、「44年5月ルーマニア 第10装甲擲弾兵師団 :MP40を装備して突撃砲乗員服(フィールドグレーの戦車兵服)を着たOberfeldwebel(軍曹?)」、「44年9月ポーランド 第19戦車師団:迷彩スモックを着た装甲擲弾兵MG42射手」、「44年-45年の冬オストプロイセン 第561国民突撃兵師団:PanzerfaustとStG44で武装したUnterfeldwebel(伍長?)」の4枚が1ページに一枚ずつで計4ページ。装備、服装がそれぞれ完全にバラバラなので、フィギュアペイント用の資料としては割と面白い。
乗っている写真はどれも綺麗。東部戦線というとスターリングラードの戦いやパウル・カレルの「焦土作戦」の下巻にあるような厳寒のイメーいが強いけれども、全体的な比率としては冬(冬季装備):その他(一般装備)6:4ぐらい。
以前メットに関するエントリを書いて以降この手の資料を見る時はメットに注意をはらう事にしているんだけども、やはり淵が銀色になっているような写真は見つけられなかった。付け加えるならテッカテカのメットも。むしろ泥を塗りつけたりして完全な艶消しにしたり、勿論冬季迷彩という事で白色水性塗料を塗ってある物が多いかな。
若干の艶があるメットの写真は何枚かあるけども、「じゃあ艶ありだな!」つって艶有りで塗るのなら人の髪の毛もグロスで塗る羽目になる程度の艶。金属の塊であるヘルメットにある程度の厚味を持たせて塗料を塗っているから、意図的に艶消しの加工をしなければ出てしまう程度の艶だよ、これ。
目を惹かれた写真が何枚かあって、一つは真冬のオートバイ兵。この前ドラゴンが出したドイツ兵のセットが着ているゆなシープスキンジャケットに防寒帽を被り、その上顔にはガスマスク。勿論風を切って走るバイクに乗る人間として、考えられる限りの防寒態勢を取った結果がその写真なんだろうけども。それにしてもガスマスクっていうチョイスは面白い。キャプションによれば防寒具として使う時用の特殊な外付けレンズも存在したそうで。それをガスマスクのレンズ部に付ける事で二重レンズにし、凍結を防ぐんだとか。 フィルターは外してあった。
前2冊と同じく良い感じの写真が多い。大戦も後半に入り少しずつ困窮していくドイツ軍を反映してか、あまり楽しそうな写真は無いね。ただ、装備品のディティールがキッチリわかる写真が多いのはコンコルド流石、という感じ。値段を考えたら良い本じゃないかな。
★★★☆☆(3)
じゃあ、今日はここまで。
関連ポスト: