[書評] Concord Pub. Comp. ?Gebirgsjaeger German Mountain Infantry

どうも今年は暖冬らしく、昼間は気温がプラスの日が多い。出来るならこのまま暖いままで一時帰国るまで持って欲しい。ま、そんな事よりもテストを何とかしなくちゃいけないんだけども。

前回軽戦車についての資料を取り上げた、Concord Publishingの山岳猟兵についての資料を購入。山岳猟兵の資料としてはドイツ歩兵 in Actionの2か3を所持しているけども、まぁマイナー兵科の一つだから資料が有るに越した事は無いだろう、と思い買ってみました。

ボリューム的には50ページ前後とそう厚いわけではない。が、全体的な写真のクオリティは高め。カラーイラストは4枚と少ないけれども、それぞれ完全に服装が違うので有り難い。

山岳猟兵といえばエーデルワイスの付いている山岳帽をシンボルとしている事で有名だけども、事実この山岳帽を被っている写真がとにかく多い。

一般的なドイツ兵の被るM43よりもツバが短かくトップが高い、というのが見た目の相違点で、このツバの短かさが割と露骨に写真で目につくのは意外。斜め前からのアングルで撮られた写真だと違和感を覚えるぐらいツバが短かく見える。この差は模型でもキッチリ再現すればかなり目を引くと思う。

興味深い写真も隨分あって、一つ山岳猟兵達が客車の窓から身を乗り出しているカット。アングルと兵士達のポーズなんかは割とステレオタイプな感じなんだけども、客車には大きく"次は家で会おう! 猟兵万歳!"なんて落書き、というかスローガンと二つのイラストが描かれている。やっぱりこういう事やるんだなぁ、ドイツ人。

もう一つは観測気球(!)を使っている写真。阻塞気球みたいな形の巨大な気球の下に二人乗りのゴンドラがぶら下がっている物で、下面にはでっかく鉄十字のマーク。第二次大戦で観測気球、ってのも中々イメージがわかないなぁ。山地は対空兵器が持ち込み辛いからそれなりに役に立ったのかな。しかもゴンドラに乗っている兵士は専用の防寒着を着ていて、この専用の防寒着には"Fliegerschutzanzug"とキャプションがふられているので、どうも正式に軍で"観測気球搭乗員用防寒着"が存在していたらしい。地上には指揮班がいて、野戦憲兵が持っている円盤に棒が突き刺さったようなスティックの、頭が三角になっている物を使って指示を出している。こんな棒があるとは思わなんだ。

山岳猟兵自体が山地という過酷な場所を戦場としているせいなのか、あまり自動車で輸送されている写真は無い。とにかく徒歩。そして馬。降下猟兵とは別の意味で酷く大変そうな環境であった事が良くわかる。とはいえ、降下猟兵と違って"格好付けた"写真が無いのはちょっと面白かった。

強くオススメ、というわけではないけれども持ってると面白いかも。

★★★☆☆(3)

じゃあ、今日はここまで。

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