折角国に帰ってきたのだから、これは秋葉に行かざるをえない、という事で秋葉目指して出発した物の、顔馴染みである水道橋のマシーネン系模型店Nutzさんに何となく寄ったのが運の尽き。盛り上がる会話に時を忘れ、気付けば7時頃という非常にお店にとっては嬉しくないポジションでありました。
そこで久しぶりに御会いしたフマさんが、丁度twitter上で公開してらしたグデーリアンの頭を持っておられまして、拝見させて頂いたのですが、いやぁコレがスゲェ。平田氏の造形の素晴しさもさる事ながら、所謂ユーロ系の赤に振る塗装法からは完全に決別したと思しき、フラットフレッシュをベースに置いた”肌色”の配色の見事さと来たら。唇の赤が生々しすぎず、濁った赤の上に薄皮一枚置いてある感じなのも全く見事という他なく、黒の下地の上に乱雑に置かれたグレーが何とリアルな髭に見える事か。一緒に見せて頂いたアルパインの1/35戦車兵もとんでもねェ出来で、正直もう手前が教えられる事は何にも御座いません。特に頬から放齢線への色の入り方の滑らかな事滑らかな事。手前には無理で御座います。お手上げ。
というわけで遂にスパルタン完成で御座います。肌の塗装が去年の時点で殆んど完成していた事もあって、結局今年の作業時間は3日程度で御座いました。繰り返しになるけれど、キットの素性は良い。本当に良い。ダボが無いのは確かに組み辛いとはいえ、ある程度慣れてる人なら問題にはならないでせう。筋肉の造形は絶品だね。マッチョをマッチョとして造形してくれるこの有り難さと来たら本当に堪らない。腹筋の割れ方、胸筋のデフォルメ具合とそれによって強調される上半身のボリューム、そして太股に浮き出る筋肉の山。これぞスパルタ人ならん。
同時に、あくまでスパルタの王である、と言いはるこの感じも又ヒストリカルフィギュアメーカーらしくて良いかと。あくまでスパルタの王であり某映画の名はチラとも出さない。ああヒストリカルフィギュアメーカー。ああ大人の事情と冗談が高度に絡み合う世界。
今回かなりチャレンジングな事やらかしたなぁ、と思うのはこれ。前回のエントリより更に血塗れになりました。粘度の調整が上手く行ったので、見事に指の間に溜まってくれたのは実に嬉しい。使用した色はファレホ70908[030]”Carmine Red”、910[027]”Orange Red” 70982[137]”Cavalry Brown”、そしてPanzer Acesの347″Splinter Blotches II”。筆にそれぞれの色を適当に含ませフっと吹くだけ。最後にCarmine RedとOrange Redのビビッドな色を置いてハッキリさせるとこんな感じに。
大変楽しいフィギュアで御座いました。良いな。矢張りフィギュアペインティングは良いな。
じゃあ、今日はここまで。