帰国して参りました。八ヶ月振りに見る自分の国は、中々に感慨深い物があります。とはいえ、最早カナダ←→日本間の移動自体には最早目新しさは微塵も無く、ただ太平洋を越えるという旅行気分もヘッタクレも無い物となっております。今日の成田空港は風が強く、万一着陸に失敗した場合は再着陸をせずそのまま羽田へ向かう、というアナウンスが流れた時はどうしようかと思いましたが、まぁ何とか成田に着陸し、こうして家でパソコンのキーボードを叩いているわけで御座います。
体はそれなりに疲れているけども、とりあえずまぁ家に帰ってきたのだから模型をツツかにゃあなるめぇ、という事で早速目の前に転がっていたスパルタンの塗装なぞ開始してみたわけで御座います。このフィギュア、ご覧の通り恐らく考古学的には大変間違った、しかし今一般人にスパルタ人という物のイメージを聞き、答えが得られれば十中八九連想されるであろう姿、即ち痛快娯楽映画"300"におけるスパルタ人、それも主人公格のレオニダス王のフィギュアで、スペイン(?)はYedharo Models製。キットのクオリティは死ぬ程高いわけではない、特に写真で見ても解る通り腕等の別パーツに分割されている部分にダボが一切ないのは若干マイナス評価である物の、これはスパルタンか?と聞かれれば"Hau!"と答える以外の回答が無い雰囲気を醸し出しているのは実に見事。
特に、今回塗ったわけではない物の、このマントの皺の流れ方は、嘘臭いっちゃあ嘘臭い物の全編嘘とハッタリで構成されている映画と言っても過言では無いあの300へのオマージュ分を多量に含んだこのスパルタンフィギュアに関して言えば寧ろ正解。噫この嘘臭さ、嗚呼このバタ臭さ。このフィギュア自体の姿形もさる事ながら、このマントこそ時として効果的な嘘が考証的正確さを越え、格好良いフィギュアを作るのだ、と思い知らせてくれるような気にしさせてくれる見事な例なのではないのかしら。ちなみにこのフィギュア、筋肉と肌はハンブロールと油彩の混色、所謂ハンブロール原理主義的解釈を加えれば邪道とも言うべき塗装法で塗っております。理由としては随分昔に御手付きにして未だに置いてあるペガソの侍の袴の塗装に見られる異常に鮮やかなグラデーションをどうやって塗ったのか全く思い出せない為、そのロストテクノロジーの回復を狙った物であります。
顔を正面から眺める。何となくのチョイスで顔はファレホ。とはいえギリシャ式ヘルムは顔の露出範囲が狭く、結果としてあまり顔の塗装が重要ではないキットなので、ザックリと軽めに。それでも一応目元には注意を払ったので、ちゃんと映画のレオニダスっぽい目付きにする事には成功しております。ヘルムとアーマーの金色はシタデルカラーだったかな?どうにも最後に色を塗ったのが8ヶ月以上前の為記憶が大変曖昧で御座います。ただ、一応金属分は金色塗りっぱなしではなく、その後にファレホウォッシングのセピアで何度かウォッシングをかけて、かなり茶色の系統に振ってあります。いやぁ、それにしても瞳が入って髭に色が乗るともうこれは完全にスパルタン。実にスパァルタァァァン!!!!
そんなわけで帰国により月一回よりかは遥かに多い更新が可能になるであろうこのブログ、特に期待せずお待ち下さい。
じゃあ、今日はここまで。