1/35フィギュアを塗ってハンブロールを使ってみようオフのレポート

さて数日前、twitter上でよびかけた「1/35フィギュアを塗ってハンブロールを使ってみよう」オフを新宿は模型ファクトリーさんで実行して参りました。参加して下さったのはf_u_m_a氏、GrabTF氏、El_electora氏、kenchantin氏の4名で御座いました。

お越し下すったうちの3名はそもそも1/35のフィギュアなんぞを塗った事が無い方々で、f_u_m_a氏もまだ始めたばかり、とほぼ全員が0からのスタートでありました。それはつまり妙な偏見を持っていないとう事でもあり、実に好ましい状況だったかと思っております。

このオフ会を企画するにあたり、問題になったのは「どのフィギュアを塗らせるか」という事。世にフィギュアは数あれど、それぞれ塗り易さには大きな差があるわけで。しかも出来の良いフィギュアが(殆どの場合は真である物の)必ずしも塗り易いとは言えない。そんな諸々を考えた結果、

  1. インジェクションキット(プラ製)で
  2. 絶対数が多く選択の幅が広いドイツ兵で
  3. フィールドグレーの野戦服を着用しており
  4. 顔/胴体のモールドが細かい

という以上4点を満たす物、という条件で探す事に。さらに可能なれば、という努力目標的な条件を追加すれば

  • 格好良い
  • 自立する(支えを必要とせず、単体で)

と以上4(+2)点を満たせる物を探し始めた所、第一候補となったのはトライスターの35016 “German Infantry Set Vol.1 (early)”。 Vol.1と銘打っていながら、諸々の事情によりVol.2以降が出なかった悲劇のキットで御座います。所が、このキットは手前のストックには存在せず、しかも国内市場では諸々の理由で枯渇ぎみ。言ってしまえば入手難というわけで、頼みの綱のNUTZさんに行ってみた物のやはり品切れ。選び直しとなってしまいました。

で、このキット繋りでふと頭を巡らせれば、やはり上記の4(+2)点の要求を満たし得るのは平野義高氏原型のフィギュアではないか、と思い立ち、結局選んだのはタミヤの傑作たる35247 "ドイツ 野戦炊事セット"。九分九厘平野義高氏の原型である代物で、以上の条件をほぼ満たしうる物で御座いました。更に有り難いのは、秋葉原イエローサブマリンで頻繁にランナー単位で売られている事。つまり入手も楽という事で、こいつに決定。

実際の流れとしては、集まって、手前が手本を見せて、それを他の方々が真似して、手前が適時修正する、という感じ。全体的参加なさった方々は非常にスジが良く、少なくともかつて手前が塗れねぇ塗れねぇとジタバタしていた頃よりかは遥かに上手く御座いました。勿論「良い筆」を持ってきてくれ、と最初に言ってあったので、皆が最初の時点で文盛堂の筆やら何やらを使っていた、ってのは大きいと思うけれども、割合皆様色を置く場所は正しく、縫い目にも破線状のハイライトを入れたりと「わかっている」感じでありました。作業時間の関係から、下塗りにはファレホ、上の陰影をハンブロールという、ともすると日本のモデラーの方々からはある種イレギュラーとも解釈できる大変舶来品傾倒なシフトではあった物の、とりあえず皆様それなりの出来になっていたのはもう流石としか。

一番の収穫だったのは、ファレホアクリルとハンブロールのどちらにも「良い」塗料である、との感覚を持って貰えた事かしら。ファレホのハンドリングの良さ、ハンブロールの隠蔽力の高さ、そのどちらも日本の塗料では相当する物が無い物であり、それを知って貰えたのっは非常に有り難い事だと思う。終わり際に参加なさった方々から「(フィギュアを塗るのは)楽しい」という言葉を頂けたのは主催者名利につきました。

エアブラシをメインに使うキャラ系モデラーの方々は単純に筆塗りが難しい、と思って敬遠してるっぽい事が今回のオフでわかったので、多分丁寧に教えれば簡単にその偏見は吹き飛ばせるんだろうな、なんて手応えを得られました。またやろう。来年あたりにやろう。

じゃあ、今日はここまで。