最近放置気味だったtwitterメモをガッツリ追加しました。塗装、キット、そして新規でその他を追加。さて、今日は夏に写真だけ撮ってそのまま放置していた物が見つかったんで、更新する事とす。今更トライスターの初期キットかよ!という突っ込みを受けそうではある物の、とはいえ折角写真を撮ったんだし許して下さいな。
箱絵。7体入りで、値段も若干高めだった記憶が。初期トライスター製品らしくキットの原型と箱裏の塗装見本は平野義高氏の手による物。インジェクションで氏原型の女性フィギュアが手に入るのはこのキットだけじゃないかしら。とはいえ箱絵は本当に酷い。まぁこれはトライスターのキットに共通する欠点ではあるんだけど。この欠点が改善されていたら、もう少し違った結果がトライスターにもあったんじゃないかと考える事が割と有ります。実際マスターボックスのキットのように、箱絵買いってのも割と大きなファクターなわけで。大西画伯の38(t)の箱絵以外、トライスターの箱絵には当たりが一つも無いような気がしております。人間の縮尺間違ってるマーダーとか。
胴体。平野氏の癖が強く出ていて、皺の入れ方は典型的な平野皺。全体的な寸法も他メーカーと比較して小さめ、細めの平野サイズ。他のフィギュアと並べた時に若干違和感を生じるかもしれない。女性フィギュアの体躯が男性フィギュアより更に華奢に作られてるののもあって、やっぱり他のメーカーの物とは合わせ辛いんじゃないかしら。こうズラっと並べて見ると、平野氏は尻の皺を四角く仕上げる癖が有るように見えるね。癖なんなろうなぁ。あとは脇腹から背中、肩甲骨の方向に向かって斜め上に入る皺とかも平野氏の特徴なんじゃないかしら。
頭部。ソヴィエト戦車兵伝統の、クッション入りヘルメットは中心部を一発成形し、側面を分割する方法。確かミニアート辺りは頭頂部も別パーツにしてたんじゃないかしら。この辺りはメーカーの成形技術の差なのかな。平野氏原型のフィギュアらしい繊細な彫刻は健在。インジェクションで正確に目元のディティールがあるのは、発売された時期を考えると割と驚異的なのではないかと。女性のヘッドも美人で、平野氏の原型らしい柔らかい笑いを浮かべてるのは実に素敵。とはえ、平野氏の作る頭はどこまで行こうと「平野頭」であり、それが人種設定を反映しているかというとちょっと違うような気が。つまりこの顔群がスラヴ人の顔かと聞かれるとちょっと疑問符かなぁ。割とスラヴ系の人間と繋りがあるけど、この手の顔はあまりいないような。女性の顔も美人だけどスラヴ系かと言われると違うような。クオリティは高いし、気にする必要があるポイントでは全く無いんだけどね。
腕とブーツ。個人的に、手首から先の造形は平野氏の物が最高なんじゃないかと考えております。腕の細さと手自体のの大きさもバランスが取れていて、なおかつ指の太さも細すぎず太すぎず。マスターボックスの原型は指がちょっと細すぎるような気がして若干辛い。その点でやっぱり平野氏のバランス感覚は凄いと思う。皺の入り方やリズムも、決して過度では無いんだけど欲しい所に欲しいモールドが入っているのはお見事。塗ってて楽しい皺の入り方だよね。
全体的に、平野氏原型のフィギュアらしく非常に高いクオリティのフィギュア。ヘッドのクオリティも文句のつけようが無いレベルで、インジェクションとしての最高峰レベルだと思う。女性フィギュアが入っているのも嬉しい。ただ、今となっての問題は入手性の悪さ。どっかまだ在庫あるのかしら。日本に入ってきてないよね。見かけたら確保しておいて損は無いんじゃないかな。
じゃあ、今日はここまで。