ネタに困ったのでPMMSのレビューを和訳。誤訳珍訳意訳御免。
Panzergrenadier Italy 1943-45
Dragon 1:35 Figure Set #6348
Review by Terry Ashley
Gen2最新作のこのセットも同シリーズの出来の良さを引き継いでおり、イタリア戦線(43年?45年)における4体のフィギュアから構成されている。
総パーツ数は4体で289個。フィギュア本体、個人装備と武装はグレーのプラスチックで成形されており、更に武器のスリングや被服のディティール用エッチングも含まれている。
フィギュアと装備は通常のプラ製、これにより素晴しい再現性を誇っている。その中でも特に優れているのはガスマスクケースと飯盒、そして水筒で、別パーツに分割されたフタとスライド金型の仕様によりとても精密な出来である。
含まれる4体のフィギュアは43年型野戦服(簡素化されたポケットと開襟の襟元、正面の4つボタンによって識別される)に野戦帽、そしてアンクルブーツを着用しており、リラックスしたポーズにおいてゲートルを巻いている者もいる。
フィギュアのディティールは素晴らしく、足や腕、手の先の僅かなパーティングラインを処理するだけで良い。硬質プラスチックで成形されているため作業は簡単だが、服の縫い目のディティールなどを傷付けないように注意しなくてはならない。
トラウザーや袖のディティールは説得力を感じられる物になっており、ブーツの編み紐や鋲釘の再現度も素晴らしい。
過去のGen.2と同じく全ての襟やその折り返し、そして上着の下部(訳注:ベルトより下)は別パーツとなっいる。これにより組み上げた際の、布の重なりや切れ込みを上手く再現してある。
それぞれのフィギュアには前後二パーツからなる出来の良いヘッドが2種類用意されているものの、大きな合わせ目が生じる。耳と顔のディティールに傷を付けずにこれを埋めるのは少し厄介だろう。宣伝文句によればこの分割はヘルメットのチンストラップを再現する為であり、付属のヘルメットを仕様するのであれば問題は無い。しかし、このセットのように野戦帽を被ったフィギュアでは埋める必要がある。(※原文:合わせ目を取り除く必要に曝される。)この僅かな欠点を除いて、ヘッドは解剖学的に見て素晴らしい表情をしている。また指先はピッタリと武器を掴む事ができる。しかし自然なポーズを取らせる為に、腕部の組立中に合いを確かめてみるべきである。
フィギュアの分割は他のGen.2と同じく、左右別パーツの足とブーツ、前後分割された胴体に1ピースで成形された腕と手に分けられている。それぞれの部品にはダボが設けられており、それぞれの部品を簡単に正しい場所に取り付けられるようになっている。
体の基本的な部分に加えて、上でも記した分割済みの上着の裾部分は部品番号に気をつけて正しい位置に取り付けるようにしなくてはならない。それぞれの取り付け部分には四角いダボが設けられており、正しい部品を取り付ける助けになってくれる。
個人装備:
フィギュアに加えて素晴しい水筒、Bread Bag、拳銃と弾倉ケース、そして雑嚢などがそれぞれのフィギュアに必要な数以上に付属しており、スペアとしてでもジオラマ用のマテリアルとしても使う事ができるだろう。
雑嚢に施された縫い目のモールドは素晴らしく、又左右にあるベルトに取り付けるためのストラップ部分、そしてその止め金も申し分ない。そして前に書いた通り水筒と飯盒は蓋が分割されており、スライド金型の仕様により開口されている。
武器:
繰り返しになるがこれらの武器も素晴しいディティールである。2丁のKar98はボルト部分の分割によりボルトを引き切った状態と通常の状態が選択でき、内部機構も再現されている。12個付属する装填済み5発クリップは弾丸部も良く再現されており、付属するエッチングのスリングと合わせて実感を高めるのに役立つ。
シャープな出来のMG34とMG42はフィードカバーが分割されており、開閉の選択が可能。MG34は、バレルジャケットの放熱口が良く再現されており他の武器と同じく銃口も開口済み。加えてストック部には滑り止めのリブがモールドされている。MG42の銃身部は両側面及び上部共にシャープなモールドで、やはりこちらも銃口は開口されている。
オマケとして数個の弾薬箱がセットされており、それらは側面にもディティールが施されている。またその中には蓋の取っ手部が分割されているバージョンも含まれる。又、蓋を開けたバージョンも含まれ、内部には精密な弾丸のモールド。こちらも蓋のハンドル部は分割されている。加えて、4つのドラムマガジンと2本の7.62mm弾帯が選択可能な部品として付属する。重箱の隅をつつくような事だが、弾帯にモールドされている弾丸は蓋を開けたバージョンにモールドされている物よりか若干大きめである。開閉選択式のバイポットのパーツがMG34用として含まれており、こちらも良好なモールドと正確な寸法である。
付属の武器は精密であると共に、寸法の面でも非常に正確である。MG34とMG42の正確な長さは1220mm(1/35では34.85mm)で、キットの物はほぼ正確に34.85mmである。そして実長1110mmのKar98(1/35では31.7mm)も、同じくほぼ正確に31.7mmである。4つずつ付属するM24とM43手榴弾、6つのM39卵型手榴弾のディティールは、注意深く塗装する事により素晴しい出来を約束してくれる。
組立:
時として過剰な分割は組立のストレスとなるが、部品の合いを確かめる為に二体のフィギュア(AとC)を組み立ててみた限りでは部品の合いは素晴らしく、通常のプラ用接着剤で埋まる程度の隙間程度しか生じずパテ埋めの作業などは必要なかった。
前にも述べた通り、自然でリアルに武器をフィットさせる為に腕部を組み立てる際にはテストしてみるべきである。
フィギュアAの規格帽を、頭部の前後分割線の処理を少しでも楽にする為にヘルメットに交換したが特別な意味があるわけではない。
フィギュアCはイスに座っているポーズであり、本体とイスの合いは良い。宣伝文句によればこのイスは新規金型だそうなので、もし古いイスを持っているなら交換する事もできるだろう。組み上がったフィギュアはとても自然に椅子に座らせる事が出来るが、幾つかの目に付くような隙間が上着の裾部分に開く。これは座っている時の複雑な服の布の流れ方による物だが、それを考慮に含めたとしてもフィギュア自体の出来は良い。一つ小さな問題を挙げるとすれば、普通に組む
と右手が少々高い位置にセットされる為、右手の袖口が腕自体の自重で潰れていない点だろうか。より自然な見た目にする為には袖の下側を僅かに削って調整すべきかもしれない。出来の良いヘッドがセットされているものの、野戦帽が僅かに小さく座りが悪い。しかし付属のヘルメットを仕様すればこれは問題にならない。
幾つかの個人装備の取り付けにあたって、ストラップ部などに仮組と若干の調整が必要になるかもしれない。
フィギュアDの分割されている手榴弾は、より自然にフィットさせる為に柄を跨ぐベルト部が分割されている。
エッチングにより細かいディティールを再現する事もでき、それにはMG34、MG42、Kar98用のスリングも含まれる。加えてエッチングによる肩章とベルトのバックルも付属するが、説明書は使用をモデラーの判断に任せている。
説明書は綺麗なカラー印刷の紙でロン・ヴォルスタッドのイラストに部品番号と基本的な色指定が為されている。しかし、細かく分割された上着の部分では大量の部品と指示が集中している為に、どの部品を取り付ければ良いのか迷う事になるかもしれない。
まとめ:
細かな分割による衣服の素晴しい再現性と解剖学的な正確さ、良好なパーツの合い、シャープな装備品と、非常に出来の良い新たなインジェクションフィギュアのセットである。加えてインジェクションとしては最高の出来であろう武器も付属し、これらはボルト機構の分割や開口済みの銃口とエッチングのスリングと傑出したクオリティである。小さな問題点を挙げるとするならば前述のヘッドの合わせ目であるが、埋めるか付属のヘルメットに交換することで簡単に修正できる。そしてリラックスしたポーズは色々なシチュエーションで仕様する事が出来るだろう。
このセットはイタリア戦線や大戦後期のジオラマを作るのにも、そして出来の良い装備品や武器、何より素晴しいフィギュアを求める人達からも大いに歓迎される事だろう。
とてもオススメ 8.5/10
とまあこんな感じになりました。
原文に大量に登場するsuperb detailsの訳に困りに困って変な訳になってると思われます。
御免。
じゃあ、今日はここまで。