[書評]Osprey Pub. ? Men-at-Arms 365 “World War II German Battle Insignia”

今日も今日とて資料の洋書レビュー。だってArmoramaだとかのRSS眺めててもあんまり面白いトピックが流れて来ないんだもの。こっちで特に模型的動きがあるわけでもないし。ま、今回はオスプレイのMen-At-Armsより、一冊ご紹介。

タイトルを和訳すると”第二次大戦期のドイツにおける戦闘記章”とでもするべきなのかな。その名の通り軍装とかではなく、とにかく徽章についての資料。

この戦闘徽章(Battle Insignia)というセクションの限定についての解説が序文に掲載されていて、曰く「”Battle Insignia”という言葉は、ドイツ語の"Kampfabzeichen"という語からの借用です。この本は"特定の戦闘に参加した事に対する徽章"、"特定の戦線に所属した事に対する徽章"、あるいは"特定の行動に対しての徽章(例:歩兵突撃章;原文Infantry Combat/戦車突撃章;原文Armoured Combat等)"を紹介する事をその目的としています。」とあり、続けて「その為、コレクターが期待するような"パイロットバッヂ"や"降下猟兵章"といった技能章は戦闘(Combat)と関係が無いので収録していません。」との事。

いかにもオスプレイらしいしっかりした解説文が盛り沢山で、それを補強する写真は全て実物。実際の徽章の写真だけではなく、それを佩用している写真がキッチリ掲載されているのは嬉しい所。

写真から起こしたと思しきカラーイラストも7ページ+徽章のみのイラスト1ページの計8ページ、23例とちょっとを十分。フィールドグレーの陸軍だけに限らず、空軍野戦師団だとか同じ陸軍でもアフリカ戦線や憲兵の佩用例を載せるあたりの配慮は流石に大手のオスプレイという感じ。

しっかりと徽章を写す必要性からか、掲載されている実写写真はブロマイド的な記念写真が多め。その分カッチリと制服を聞こなして誇らしげに徽章を胸に下げた姿はとにかく格好良い。お陰で複数の徽章を下げた時の配置なんていう、普段気にしないような事も見えてきて面白い。

この本もまたオスプレイの値段/質/ヴィジュアルのバランスが非常に良いという特徴を備えていて嬉しい限り。模型に使えるかどうかは別として、知っておくと資料写真を眺めるのが少し楽しくなるかもしれない資料でございます。

ちなみに、普段こちらカナダで資料本を買っている場所を頻度順に並べると
ホビーショップ>おもちゃ屋>本屋>Amazonとなるわけですが、今日ホビーショップのあんちゃんに「近いうちにカタログあげるよ。好きなの注文したら入れてあげるよ。」という御言葉を頂戴。すっかり顔を覚えられてしまっていたという罠。でもまぁ、これで大分書籍の入手の幅が広がるんじゃないかしら。

★★★☆☆(3)

じゃあ、今日はここまで。