最近は最高気温もプラスになる日がボチボチ出てきたりと着実に春は来てるんだな、とか思っている昨今。アマゾンカナダで先日買い物をしました。
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タイトルからわかる通り国民突撃隊(フォルクスシュトゥルム : 以下VS)についての資料。ナポレオン時代のコルベルクの戦いから始まる、いわゆるVSという組織の歴史から構成、そして装備に至るまで詳細に記録された代物。
写真も解像度が高い物が多く非常に参考になる。特に服装の資料としては一級品。だって皆私服なのさ。
以下レビュー(正しまだ写真を見ただけなので大分不確定。文章読んだら色々説明されてるだろうし。)
とにかく目につくのは国民突撃隊は制服の支給がされていない、という事。 勿論しっかり質の落ちた44年型軍服を着ている写真もあるにはあるんだけれども、多くの場合国民突撃隊は私服。 運が良ければそれにM43規格帽が支給されているが、多くの場合はそれすらも無く、それこそオシャレな中折れ帽を被っていたりする。コートは結構大量に支給されたらしく、陸軍の物を着ている写真が結構ある。M43も被ってるとはいえ額の鷲のマークは末期型の逆三角形の布になっている事が多い。結果的にVSの服装は、スーツに中折れ帽やベレー帽を被りパンツァーファウストを握る、というのが多数を占める事に。あまりに酷い。
ヘルメットは本当にわずかしか無かったみたい。VSに支給するぐらいならWHかWSSに支給、って事だったのかな。 ある写真なんかだと第一次大戦型の、通気ブッシュのハデに飛び出たM16を被っていたりする。ともするとこれ私物なんじゃない?という疑念すら湧くね。
ちなみにVSは階級章を付けていない事が多い。特に肩章は殆ど見かけない。勿論つけてるのもあるんだけどさ。その場合は陸軍の物をつけているみたい。襟章はSSのような黒い菱形の地の上に、SSが左襟に付けている金属製の四角いマークを配置した物が止められている物が使われている模様。 つまりアルゲマイネ用の転用か?。
ある時期より後のVSは左腕に腕章を巻く事になったようだけれども、この位置は結構適当だったみたい。 袖口の近くに巻いている部隊もあれば、二の腕に巻かれている物も。この腕章も大きく分けて2種類あるとの事。随分細かくわかれてるんだなぁ。
このVS腕章に加えてハーケンクロイツの描かれた赤い腕章をしている写真も結構あるけど、これがどういう基準で着用されていたのかは定かではない。
武装も満足にあるのはパンツァーファウトだけ、としか言えない程貧弱。 勿論PAKだとかFlakだとかみたいな重火器はまったく無し。大体Kar98kで武装しているのはドイツ国内、それも中心部のVSだけで、周囲の連中は主武装がイタリアのカルカノ騎銃だったりする。MGも42が配備されているのは極極一部で、殆ど34。むしろそれでもMGがあるだけマシ、というような状況で、繰り返しになるけれど豊富なのはPFだけ。 部隊に一つだけデモパンツァーシュレッケが配備されていればラッキー。オマケで吸着地雷。機関拳銃もMP40なんんか持ってるのは下士官以上。 ある写真ではMP28らしき物が写っていたり、ガンロッカーの中には鹵獲したPPshが入っていたりする。 いくつかの写真に写っているから、StG44が配備されていた事は間違いないんだけれど、やっぱり絶対的に数が足りなかったんだろうなぁ。これで連合国食い止めようとしてたんだからスゲェなぁ。
とまぁそんな感じで写真を眺めているだけで切なくなれるこの資料。地味にオヌヌメ。
★★★★★(5)
じゃあ、今日はここまで。