普段Concordの本を仕入れている玩具屋が久しぶりに補充をかけていたので,ふらっと立ちよった時に購入。Concordとしては珍しく表紙買い。著者はTom Cocle氏。ドラゴンの4号戦車の時に名前上がった人だっけ?ドラゴンと言えばハセガワが代理店から降りるようで。プラッツに一本化かな。ま、入手は幾らでもでくるでしょう。
内容としては、タイトルからわかる通りドイツ機甲師団の写真を大戦最初期から後期まで治めた資料本。全72ページとConcordの本としては厚め。
構成はConcordスタンダード。ざっくりとした解説、写真、カラーイラストという3部構成。解説によれば、次巻は独ソ戦編だそうです。
簡潔に言ってしまえば期待外れ。恐らくこの本の目的としては大戦中のドイツ機甲師団写真を手広く収録しよう、という事なんだろうけども、全体的にまとまっていないような印象を受けた。1号戦車なら1号系列、つってまとめてるのはわかるんだけども、例えば Sd.Kfz 231→Sd.Kfz 234とページを進めてその次が35(t)/38(t)ってのはどうにも変な感じ。破壊されたマーダーIIIを米兵が眺めてる写真の下に載ってる写真が1935年の1号戦車とかね。とにかく雑多で適当な印象を受けてしまう。そもそも機甲師団の39年から45年というタイトルつけといて、"師団"という一単位よりも個々の車種に焦点を向けてる構成ってどうなのよ。師団に目を向けるなら、それこそ戦前、前半~中盤、後半~末期とかの時間軸に沿って作ってくれりゃ理解もしやすいのに。
もう一点ガッカリしたのはカラーイラスト。1号/2号/3号H/4号C/パンターA/ティーガー/ティーガーII/Sd.Kfz 7/Sd.Kfz 251/10 /Sd.Kfz 250/5 /3突G/4突/38(t)/Sd.Kfz 234/2 /ロレーヌシュレッパー/パナードと8ページ16両分のイラスト(側面図)なんだけども、このうち1号、2号、4号Cのイラストは以前紹介した同社の軽戦車本と一緒。だったらその車両分抜いてSd.Kfz 222の塗装パターン載せてくれよ、とか感じてしまうね。
勿論コンコルド内で別シリーズだし、どこにも新作フルカラーイラストとは謳ってないんだから、コンコルド側が責められる事はないんでしょう。でも折角お金払って買ってるんだから違った物見たかったな。
写真のクオリティは悪くない。コンコルドだし。3号観測戦車だとかの普段あまり見かけない車両の写真もある。1号からティーガーIIまで一通りカバーしてる。でもそれだけ、って感じ。あまり購入はオススメできない。どうしたというのだコンコルド。
★☆☆☆☆(1)
自分でそれなりに選んで資料買ってるんだから、絶対1なんかつける時来ないと思ったんだけどなぁ。
じゃあ、今日はここまで。