カメラ趣味になって以来アクティブではないものの可能な限りニコンから距離を取って生活して参りまして。 いや別にニコン死すべしニコンユーザー滅すべし、みたいなアレではないのですが、何となく抵抗感があるというか。周囲には割とニコンユーザーはいるしその性能を疑ってるとかそういう物ではないのですが、ペンタックスユーザーの端くれとしてはどうしても近付き難いメーカーでした。一瞬過去にF3が欲しかったんだけれどどうにも合わず。仮にも城南の民としてはニコンというメーカーには愛着のような物はるのですけれど、恐らく最も縁遠いメーカーの一つでございました。
結局それが高じてブロニカのニッコールレンズも全部処分した上でゼンザノンを全部揃えるという暴挙に出るのですが(そして後悔している部分もあるのですが)、それはそれ。最近の相次ぐ中古カメラ店の閉店ブームに乗って銀座のよく通っていたニコニコしいお店が閉店するという事になり、ならば最後に何からしい物を買うしかないなとお店に行って、これも何かの縁と購入したのがNikon F2なのです。
購入したのは黒のニコンF2、頭にくっついているのは露出計ファインダーのフォトミックA。「ニコンFとF2ってどっちが良いんですか」なんてトーシロー丸出しの手前の質問に「飾っておくならF、使うならF2の780万台。」と答えて頂いのでこれもよかんべ、と。全く知らなかったんですがガチャガチャしなくて良いフォトミックファインダーって存在するんですね。シリアルは770万台末期。他と比べても随分滑らかな操作感の個体です。
一緒に買うレンズ、24-120/3.5-4.5と悩んだんですがAi 43-86にしました。手前の回りのユーザーの方々が口を揃えて「初代43-86とは別物で使い易い」と教えて下さったので。それと広角が一本あっても良いなと思ったのでAuto 28/3.5を。
良い悪いではなく諸々のお作法の違いに戸惑う使い心地。巻上レバーがスイッチなのは新鮮でありもどかしくもあり。追針式の露出計なのに絞り優先としては今一使い辛い位置にあるシャッターダイヤルなんかは使えば使う程首が捻れる程疑問が湧くのですが、そうはいっても全体の操作感やファインダーの見え(vs. Pentax SPあたりの井戸の底)何かは流石は当代一のカメラメーカーだった日本光学のテイストを存分に味わえます。あと後の時代よりロックが少なくとサッパと使える。
43-86、中々キレたレンズだと思います。この前のモデルだとダメダメらしいですが。開放だとうっすらフレアっぽいのも又楽しからずや。やや広角側が物足りないですが、smc Pentax-L 43mm F1.9 SPやら過去はSonnar 40/2.8、現在はSigma 40/1.4で40mm前後という画角に慣れ親しんでいる身としては寧ろ僥倖。
Nikkor 28/3.5は何というか、期待した通りというかそれ以上でもそれ以下でもないというか。別に何か凄く面白いという写りではないですが、便利そうな写り。カラーも撮ってみようかしら。
何の因果か手元にニコン機(それもフラッグシップ)が来てしまった2020夏。末長く使って行きたいところです。
じゃあ、今日はここまで。