[写真] 旧相互無尽会社ビルを大判カメラで撮った件

昔から、建物撮るのが好きでして。(575)別に何か凄い建物を撮りたい、とかそういうのだとか、俺はそういうのが上手いんだ、とかではないのですが、街なみという物がどうにも好きで。それは海外営業という仕事で他の国の街を見る機会が増えた事によって強化された部分もあると思うのですが。例えば上海の天を衝くような近代都市の合間に残っていた崩れかけた便利店であったり、例えばイスタンブールの偉大な城壁の脇に立っている普通のアパートであったり、例えば日本の幹線道路の脇に建っている、ある時代の最先端であったが故に逆に今陳腐に見えてしまうビルであったり。逆に本当になんでもない新築のマンションの真新しさも眺めれば楽しい。そういったアレコレの背景を想像するのが好きですし、出来れば写真として記録を残したい。そんな事を考えながら街を彷徨っている事が多々ありまして。当然、時代に取り残されたような建物なんかは目も引きますし、レトロ趣味のある人間としては大好きです。

大判カメラを導入したいと思いたったのも、冷静になると建物を真っ直ぐ撮りたいという気持があったからだし、何ならGlennviewなんていうゲテモノカメラを(その他幾らでも良いカメラがあるのに)導入したのも軽量かつムーブメントの自由度がキテレツに高いというメリットのあったればこそで。

で、随分前にはなるんですが神田にある(あった)旧相互無尽会社ビルという良さげな見た目の建物が壊されるとの話いがtwitterで流れてきまして。我ながらミーハーだなあとか思いつつも、大判カメラを抱えて写真を撮りに行ったわけです。

行ったら既に同じ穴の狢達がポロポロいて皆写真を撮っていたわけですが大判なんて使っている人はおらず。ただ、プロの方が一人大判を使っている私に興味を持って話かけて下さったりはしました。

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旧相互無尽会社ビル
Glennview-Sinar Half-breed Camera, Fujinon SW105/8, Kodak T-MAX100

何枚か撮ったんですけど一番のお気に入りはコレ。フジノンSW105/8はICがベラボウに広い上に大変シャープなのでオススメです。Glennviewのアオリの自由度を活かせるレンズの一つ。ただし結構重いんですけど。あんまり市場で見かけないような気はします。

しかしこの建物が今はもうないっていうのも不思議な感じだなぁ。

じゃあ、今日はここまで。